地域をつなぐもの

 治療技術の進展やライススタイルの変化によってがんを抱えて生きるひとが増えている一方、少子高齢化が進む日本も中国も、親族や地域の繋がりが希薄になっているなかで、がんを抱えた患者やその家族が多くの困難に直面しながらも孤立していることが多く見受けられます。感染症と異なりがんはこれまで個人の病気とされ、地域で取り組む実践がなされてきませんでした。がんイコール死病としてスティグマ化されていることも多いなか、誰にでも起こる病気として、臆することなく、がんについて語り、支えあう地域コミュニティーはどのようにして作り上げていけばいいのでしょうか?コロナによって多くの地域医療は疲弊し、現在、がん医療へさける人的リソースも乏しいことも現実です。そこで、既存ではあるがこれまでがんやヘルスケアと結びつけられていなかったネットワークを活用し、国際的な学び合いを起爆剤に、地域のネットワークを日本中国それぞれにおいてアップデートします。